男子部 関東学生春季リーグ vs山梨学院大学

 

早稲田スポーツ新聞会提供 記事 ・写真 大森葵 )

 春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)準決勝は劇的なゲーム内容となった。Bプールを1位で突破した早大の相手は、Aプール2位通過の山梨学院大。昨年、リーグ戦を春秋2連覇している強豪だ。試合は予想通り前半から激しい攻防が繰り広げられる。それでもワセダは終始気持ちのこもったプレーを見せ、後半残り10分の時点で4-1と大きくリード。しかしここからまさかの展開に。相手の猛攻により3点を奪われ、気づけば4-4の同点。勝敗はシュートアウト(SO)にもつれ込む。独特の雰囲気の中、GK戸田翼(スポ3=滋賀・伊吹)が2度のファインセーブを見せると、ワセダは5人中4人が決め見事決勝へと駒を進めた。
 「全力で勝ちにいこうということを最初に言い聞かせて試合に臨んだ」(FB木村浩一郎主将、スポ4=栃木・今市)。その言葉通り、強敵相手にひるむことなく序盤から積極的に攻撃を仕掛けていく。試合が動いたのは13分だった。MF岸本昌樹(教3=鳥取・八頭)がスティックを振り抜き先制。追加点を狙いたいワセダはFW宮崎俊哉(スポ3=福井・丹生)を中心として、山梨学院大ゴールに襲いかかる。しかし相手の速いプレスやGKの好セーブもあり、2点目とはならない。35分には立て続けにペナルティーコーナー(PC)を与えてしまう場面も。このピンチは守備陣が集中して守り切り、1-0で前半を折り返す。
 迎えた後半2分、MF宮口和樹(スポ2=滋賀・伊吹)からのパスに宮崎が合わせ、遠かった2点目を早い時間帯で奪うことに成功。だが関東王者も黙ってはいない。8分にサークル内に侵入されると、一瞬の隙を突かれ失点。その後何度もチャンスをつくられ、相手のペースになるかと思われたが、戸田やFB西山健史(政経4=東京・早大学院)が必死の守備を見せ、追加点は許さない。すると11分、FW佐藤良(政経4=東京・早大学院)がドリブルで持ち込んだ宮口からのパスを落ち着いて決め3-1に。さらに19分にも岸本の豪快なシュートが決まり、試合を決定づけたかに見えた。しかしここから魔の8分間が訪れる。逆転勝利を諦めない山梨学院大が怒涛(どとう)のゴールラッシュ。気づけば4-4の同点に。残り3分、手に汗握る展開が続く。終了間際にもPCを奪われ万事休すかと思われたが、なんとか耐え切り勝ち越しは許さなかった。
 勝利の行方は同点の場合に行われるSOへ。SOとはサッカーでいうPK戦。5名ずつのシューターによって争われるルールだ。会場には独特の緊張感が漂う中、「いつも通りいこう」という木村の言葉で円陣が解かれた。先攻のワセダは1人目でまさかの失敗。対する山梨学院大は落ち着いて決める。2人目が終了した時点で1-2。ここで守護神・戸田が奮起する。「1つ外れましたが、諦めたくないと思っていた。勝ちたいという気持ちだけでやっていた」と語るように、相手の3、4人目に対しファインセーブを見せる。するとワセダは最後の5人目、MF中村拓郎(社4=富山・石動)が冷静にシュート。勝利が決まった瞬間、フィールド内で歓喜の輪が広がった。
 終盤のプレーには課題も残ったが、アクシデントがありながら昨季の関東王者相手に4点を奪い、勝利を収めたことは大いに評価できる。次の舞台はいよいよ決勝戦。優勝を目指して戦う相手は明大だ。「絶対に勝って、優勝します」(木村)。関東制覇まであと1勝――。勝利の女神が微笑むのは、はたしてどちらか。