男子部 関東学生春季リーグ 学習院大学戦

早稲田スポーツ新聞会提供 記事 榎本透子、写真 成瀬允)

ここから2勝。予選リーグが終わり、気の抜けない順位決定戦が始まった。対戦相手は学習院大。昨年の秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)2部を制し、満を持して1部に乗り込んだ。早大は1部優勝の経験もあり、実力に差があることは明白だ。しかし、油断は禁物。「緊張感を持って臨んだ」と選手たちは口をそろえた。試合は終始早大ペースで進み、FW清水拓登(スポ1=滋賀・伊吹)のハットトリックを含め8得点。相手の攻撃を封じ無失点で勝利を収めた。

 「大量得点で勝つ」と意気込んだ早大は開始から激しい攻撃でゴールに迫る。14分にペナルティコーナー(PC)を獲得すると、シュートを打ったのは清水。ここまで4戦すべてにフル出場し、2戦目以降連続して得点を決めている頼もしいルーキーだ。しかしボールはゴールポストに当たり、先制点とはならなかった。「まずいと思った」と語る清水は22分のPCでリベンジ。一撃が足りずもどかしい状況に勢いをもたらした。直後の25分にはDF糸賀俊哉(スポ3=島根・横田)が不意を突いて点を追加。さらに27分、早大4回目のPCからまたも清水が得点を決めた。わずか5分の間に3点を奪取し、前半を終える。

 

 3点リードで迎えた後半、早大は前半以上の猛攻をしかけた。MF宮口和樹主将(スポ4=滋賀・伊吹)やFW今村光成(商2=東京・早大学院)がサークル内に押し入り、相手ゴールに肉薄したが、枠をとらえることができない。12分にMF倉田登志矢(スポ4=静岡・伊豆中央)がネットを揺らした。4年生の公式戦初得点がゴールラッシュの皮切りとなった。直後にはFW関修平(商3=東京・早大学院)が左からシュート。「1年からの練習の成果が発揮できて素直に嬉しい」と、会心のゴールに笑顔をみせた。少数精鋭の早大にとって、後半は毎回試練の時間となる。しかし、この日は違った。27分にPCをとられるまで相手をサークルに寄せ付けず、得点の機会を封じる。早大の攻撃は止まらず、糸賀が今試合2点目を、清水が3点目を追加。最後に宮口主将がだめ押しの1点を獲得し、大量8得点、無失点で試合を終えた。

 

 70分、攻守に走り続ける選手たち。特に後半の粘りが、普段以上に印象に残る試合となった。その要因として宮口主将は「走るときと走らないときの切り替えをしっかりできていた」と語る。今試合での経験は「少人数でも十分に戦える」というチームの自信につながるだろう。きたる次戦は因縁の相手、慶大。勝てば全日本大学王座決定戦(王座)、負ければ終わり、のシビアな戦いとなる。早大は2014年から連続で出場。4年連続出場が期待される。全国の切符を手にするのはどちらか。今こそチームの力を結集して、勝利をつなげ。