女子部 大学王座(1回戦) vs中京大学

 

早稲田スポーツ新聞会提供 記事 成瀬允、写真 榎本透子、元田蒼)

 蒸し暑さ続く梅雨空の下、全日本大学王座決定戦(王座)が開幕。初戦は、プレーオフから王座出場を決めた中京大が相手となった。試合開始早々に先制点を挙げ、主導権を握った早大。着実に点を重ねてリードを広げ、試合を優位に進める。相手に攻め込まれる場面にも、安定したディフェンスで耐えしのぎ、結果は3-0。完封で勝利を収め、2回戦へ駒を進めた。

 前半開始早々、試合は動く。FB瀧澤璃菜(スポ3=岩手・沼宮内)が相手の隙を見逃さず、鋭いドリブルで駆け上がり、幸先良く先制点を挙げる。その後両者一歩も譲らず、一進一退の攻防が続いたが、クリアミスからペナルティーコーナー(PC)を献上。ピンチを迎えたが、GK高橋詩帆(スポ2=栃木・今市)の冷静なセービングで、窮地を脱した。早大は短いパスを繋ぎながら敵陣に侵入。FW井上燦(スポ4=福岡・玄界)を軸に、果敢に相手ゴールに迫ったが得点には至らず、次の1点が決まらない。その矢先、中京大に攻め込まれる苦しい場面が続いたが、粘り強いディフェンスと、抜群の反射神経をみせた高橋がゴールを死守。1点リードで前半を折り返した。

 

 迎えた後半。追加点を奪いたい早大は、速いパス回しから得点の糸口を探るが、相手の堅守に阻まれ、攻めあぐねていた。しかし、後半18分にPCの好機を得ると、瀧澤が振り抜いたボールはゴールに突き刺さり追加点を獲得。リードは2点に。さらに、攻撃の手を緩めない早大は、相手の裏をかいたパスからチャンスを作ったが、決定打を欠き、得点とはならなかった。反撃を試みる中京大にサイドから攻め込まれたが、素早い攻守の切り替えで対応。相手につけいる隙を与えなかった。試合終了間際には、FB片倉優季(スポ2=山形・米沢商)が、サークル内の混戦からボールを押し込み、勝負を決めた。

 

 入念な対策が功を奏し、関東のリーグ戦では対峙しない相手を、無失点に抑えることに成功。FB片柳陽加主将(スポ4=栃木・今市)は「全員が守りに入ったことが無失点に繋がった」と、防戦での手応えを感じた。次戦の相手は立命館大。関西学生春季リーグを制した強豪が相手だ。『打倒4強(天理大、山梨学院大、東海学院大、立命館大)』を掲げる早大。真価が問われる一戦がこれから始まる。