男子部 インカレ 山梨学院大学戦

早稲田スポーツ新聞会提供:記事 成瀬允、写真 小田真史)

3年ぶりに駒を進めた全日本学生選手権(インカレ)準々決勝。勝てば全日本選手権出場が決まる、まさに大一番だ。この日に照準を合わせ、入念な準備を重ねてきた早大は「最少失点に抑え、少ない得点チャンスを生かしてロースコアで勝とう」(FW糸賀俊哉主将、スポ4=島根・横田)と、昨年度の覇者である山梨学院大に挑んだ。しかし、そのカベは厚く、前半の失点が痛手となり1-3で敗北。ジャイアントキリングはかなわず、ベスト8でインカレを戦い終えた。

 早大のセンターパスで試合開始。立ち上がりから地力で勝る相手に攻め込まれる場面が続いたが、GK山本健悟(社3=滋賀・伊吹)の好セーブで何とかピンチをしのぐ。しかし、ペナルティーコーナー(PC)から先制を許し、暗雲が漂うと続く第2クオーター(Q)に2点を追加され0-3に。早大は大きな見せ場をつくれず、3点のビハインドで前半を折り返した。

好セーブを見せたGK山本

 迎えた勝負の後半。「1つずつ返していこう」(原聡監督、昭59理工卒)その言葉通りに、早大が意地を見せる。後半13分、FB齋藤湧大(スポ3=栃木・今市)がサークル内へ打ち込んだボールをFW今村光成(商3=東京・早大学院)が叩き込み1-3。反撃ののろしを上げたエンジのユニフォームは「敵陣に入っていく回数も増えた」(FB湯本修嗣、政経3=東京・早大学院)と、その後も果敢に攻撃を仕掛けていく。そしてディフェンス陣も踏ん張りを見せ、後半を無失点で切り抜けベスト4へ望みをつないだ。しかし、次の1点までが遠かった。最後まで相手の守りを打ち崩すことができず1-3で無念の敗戦。準々決勝で姿を消すこととなった。

得点を決めたFW今村

 「前半に失点が重なってしまったのが少し惜しかった」(原監督)と、試合後に唇をかんだ指揮官。4強への道が見えていただけに、悔しさもひとしお。手が届きかけた夢は、はかなく散った。それでも、まだ登るべき頂が残されている。「新たに歴史を塗り替えるためにも、そこは絶対勝って優勝目指す」(糸賀)。インカレの雪辱を果たすべく、5年ぶりの関東制覇へ全力で突き進んでいく。